標治法
標治法で症状に対応できることが、経絡治療においては半分以上重要であると言われてるのを聞いたことがあります。
結局は経験
勉強会や治療院の見学で気づいたところは、先生方が皆さん自分の治療法に近いものを標治法の際に施されているということでした。
そこには経絡治療の法則性というよりは、経験則に沿ったものが多くあると感じました。
ただ、そこには経験則に従った確かなものがあり実際に効果のあるものも多かったと思います。
脈と選穴
経絡治療は、大まかに言えば六部定位で脈差を診、そして主には虚している臓腑を見つけ補法を行うといったもの。
脈診結果が人それぞれ
勉強会などでよく体験された方もいらっしゃると思うのが、脈診の結果が先生ごとに違うということ。
脈を診てもらい回るとある先生は腎虚、ある先生は肺虚、またある先生は肝虚といった具合、、、そして心虚は無いとのこと。
西洋医学であれば診断結果が違うことはかなり重大なことだと思います(東洋医学でも同様)
ただ、ここに経絡治療のからくりがあると思われます。
配穴の妙
難経の六十九難を引用し”虚すれば其の母を補い、実すればその子を寫す”という法則に従い機械的に運用していきます。
曲泉、陰谷、太淵、太白、経渠、復溜よく使われるのは大体ここらあたりでしょうか、、、私が感じた配穴の妙とは
どれを使ってもイイ(笑)
本治法では刺鍼時間と深さを間違えなければある程度緩み効果が感じられると思います。というのもこの選ばれた経穴がかなり優秀だからです。現代社会で生活して疲労を感じている方であればどの陰経の経絡が緩もうとも体は楽になるでしょう。
最後は標治法
脈診で虚の臓腑経絡を見つけ、補い、整った後は標治法で症状のある部位に刺していきます。結局ここで局所にも打ってしまうわけです。その結果、脈診の症が合っているかどうかというのはなかなか判断が難しいところとなってしまう訳です。
治療法の選択
日々患者さんと向き合っているといろんな人がいるのがわかる。
その人によってベストな刺激、選穴、治療法を取捨選択するのが難しい。
経絡治療
僕が鍼灸の学生の頃最初に興味をもった治療法が経絡治療でした。
治療理念も明確で、システマチックな選穴、そして刺さない鍼など当時はそのおもしろさにのめりこんでいきました。
実際に受けてみて小さな感動があったのを覚えています。
経絡治療の疑問点
ひとつの治療法で日々患者さんと向き合っていると、なかなか講習会のようにはいかない部分も出てきました。
1、脈と選穴
2、標治法
3、講習生のタイプ
4、浅刺
5、流派の多さ
疑問が沸いたのは主にこの5つでした。
ここについて次回以降詳しく書きます!
鍼灸・臨床談話
とりあえず臨床10年
鍼灸という行為をしだして早いもので10年になりました。
その中で治療に対して考えがまとまったものや、かえって人体の奥深さを知ったものなどが少しずつたまってきました。
ここでは備忘録がてらつらつらと不定期で気が向いた時に書いていきたいと思います。